日 時:2019年1月13日(日)11:00〜16:00 ※豪雨災害のため2018年7月16日より振替実施
開催地:倉敷市立美術館3階 講堂(倉敷市中央2-6-1)
講 師:トウヤマタケオ(音楽家) 、nakaban(画家)、当真伊都子(ピアニスト、ボーカリスト、コンポーザー)
概 要:https://o-bunren.jp/post-127-3/
会場は、倉敷美観地区にある倉敷市立美術館。周辺では朝から気持ちよさそうに散策する方の姿が見られます。今回も、アートや音楽などに興味のある方々が県内外からたくさん集まりました。会場の講堂に入ると、客席には不思議な道具や楽器がたくさん並んでいて、参加者のワクワクも高まります。
まず、3人による映像と歌と絵のパフォーマンスで幕開けです。トウヤマさんのピアノ、当真さんの歌、nakabanさんの絵が紡ぎ出す幻想的な世界に、会場の空気は一変。参加者は一気に引き込まれました。続いて、緩やかに3人のトークへ移ります。当真さんがインタビュアーとなり、ふたりの音楽や絵との出会いや、ランテルナムジカの活動について話を伺いました。まず、音楽との出会いについて、「聴くlisten」と「弾くplay」のどちらが先だったか、トウヤマさんと当真さんとで互いに記憶を話し合います。
一方、nakabanさんにとって描くという行為は、子どもの頃から身近にあるもの。ただ、大人になって仕事として描くことを始めると、時々窮屈に。描くことにある本来もっと自由な可能性を、ライブでお客さんと一緒に楽しみたくて、ランテルナムジカを始めたのだそうです。トウヤマさんによると、ランテルナムジカのパフォーマンスには特に細かなルールはなくて、始まりと終わりがあること、決めることと決めないことを決める、のが唯一のルール。大体、トウヤマさんが音でやることを決め、nakabanさんが絵で何をするかを考える流れだそうですが、実際は打ち合わせ通りにならないことも多く、その場で即興でやってみるなど、毎回が実験の連続なのだとか。音楽と音と映像について話が尽きず、あっという間にお昼の時間に。
ランチの後、いよいよワークショップです。3グループに分かれ、「音を奏でる」と「絵を描く」と「観る」を交代しながら、パフォーマンスに挑戦します。音を担当する人は、トウヤマさん、当真さんからアドバイスをもらいながら、それぞれの「楽器」の音を確かめ、どれをどう使うか考えます。絵を担当する人は、nakabanさん持参の「ライトボックス」を使って廃材を組み合わせたり画材で絵を描いたりしてプロジェクターに投影していきます。
会場に用意された、様々な廃材・端材、音が出る素材、照明、画材をどれでも好きなように使ってOK。事前に音と絵とで何をするか打ち合わせをする人、ぶっつけ本番で互いに様子を探りながら作り上げていく人とやり方は様々。楽器や画材の選び方、使い方にも個性が光ります。最初は探り探りだった参加者も、他の人の様子にも刺激されてどんどん夢中になっていきます。初めてとは思えないほど、美しい音楽や絵画の世界が繰り広げられました。最後に、講師3人も一緒になってフリーセッション。会場が楽しい一体感に包まれました。
倉敷市立美術館の講堂が、まるで東欧のカフェのよう
nakabanさん手製のライトボックス
トウヤマさん、nakabanさん、当真さんのトーク
ワークショップでは、参加者もパフォーマンスに挑戦
テキスト:木下志穂