世界共通語である音楽から見えた交差する異文化
文化というものは自然環境と人間の営みが混ざり合い様々なバリエーションをもち生まれてくるものです。全世界的に今、自然や生態系のあり方を問い直している中、身近に触れる自然と調和することについて考えてみるのはいかがでしょうか。 今回お招きする 『クレオール主義』の著者・今福龍太氏は、1980年代初頭からメキシコ、カリブ海、アメリカ南西部、ブラジルなどに滞在し調査研究され、さらに奄美・沖縄・台湾を結ぶ群島に遊動的な学び舎を求めて〈奄美自由大学〉を創設し主宰するなど、長年、溶け合う異文化について考えてこられた方でもあります。彼の著書の中に『ヘンリー・ソロー野生の学舎』がありますが、アメリカの思想家ヘンリー・ソローが愛した「エオリアン・ハープ(風で奏でる弦楽器)」を県内の自然の中で奏でる音を聞いて、私たちが住んでいるところの自然にいつもとは違う角度で触れてみます。 もう一人の講師として、インドネシア国立芸術大学ジョグジャカルタ校に留学し、ガムラン演奏者であり音楽家として活動されている岩本象一さんを招いて、インドネシアでの経験やガムランについてのお話、世界共通語である音楽から見えた交差する異文化のことを聞かせていただき、二人の講師の異なった場所の異文化の経験談から共通する人間本来の原初的姿について考える時間を過ごしてみます。
内 容 / トークセッション&ワークショップ
日 時 / 2023/10/8(日) 12:00-16:00
場 所 / 犬島自然の家(岡山市東区犬島119-1)
料 金 / 1,000円
定 員 / 20名程度
対象者 / 文学、アート、教育、音楽、伝統芸能
講師紹介
今福 龍太(いまふく りゅうた)
文化人類学者・批評家。1955年東京に生まれ湘南の海辺で育つ。1980年代初頭からメキシコ、カリブ海、アメリカ南西部、ブラジルなどに滞在し調査研究に従事。その後、国内外の大学で教鞭をとりつつ、2002年より奄美・沖縄・台湾を結ぶ群島に遊動的な学び舎を求めて〈奄美自由大学〉を創設し主宰。著書に『ヘンリー・ソロー野生の学舎』(讀賣文学賞)、『宮沢賢治デクノボーの叡知』(宮沢賢治賞・角川財団学芸賞)、『ぼくの昆虫学の先生たちへ』など多数。主著『クレオール主義』、『群島-世界論』を含む新旧著作のコレクション《パルティータ》全5巻が2018年に完結。
岩本 象一(いわもと しょういち)
1981年生まれ・神戸出身。2005-2008 インドネシア政府奨学金を得てインドネシア国立芸術大学ジョグジャカルタ校に留学。ガムラン演奏や舞踊を習う。帰国後、神戸のジャワガムラングループ代表を経て岡山に移住。2010年より奉還町にてガムラン教室を開講。インドネシア語通訳や翻訳も行っている。