日 時:2019年6月30日(日)11:00〜17:00
開催地:天神山文化プラザ(岡山市北区天神町8-54)
講 師:北山由紀雄(岡山県立大学デザイン学部 准教授)
協 力:加藤マリ子(メークアップアーティスト、Libra beauty 代表)、平野昌子(ダンサー、くるみダンスファクトリー 代表)
概 要:https://o-bunren.jp/labo18/
2017年から開催してきた文化芸術交流実験室。第18回の様子をレポートでお届けします。
今回の会場は、岡山市北区のカルチャーゾーンにある天神山文化プラザ。当日は朝から大雨の予報が出ていましたが、午後からは雨が上がり、キラキラした日差しが眩しい絶好の撮影日和に。
最初に北山さんが、モード写真とはどういったものかを、モードを牽引してきた世界的な写真家の作品を紐解きながら解説。全てが自由で束縛がないからこそ、挑戦的・挑発的な作品が展開され、時代を先行するドライブ感を写真の数々から肌で感じ取りました。次に撮影の手引きとして、アンリ・カルティエ・ブレッソンのスナップ写真に見られる計画された偶然性が撮影のヒントとして紹介されました。
続いて、本日モデルになってくださるダンサーの平野さん、ヘアメイクアップを担当される加藤さんからお話を伺います。こうしたワークショップのモデルになるのは初めてという平野さんから、ダンスでの表現方法や作品への関わり方について伺いました。加藤さんは、普段の撮影では事前に作り込むことの多いヘアメイクを、今回は即興的に作り上げていくとのことで、どんな仕上がりになるのか期待が膨らみます。
ランチの後、撮影場所のロケハンを行いました。天神山文化プラザの屋上からロビー、吹き抜けなど前川國男建築の特徴的な空間をじっくり観察し、写真をイメージします。さらに隣接する岡山県立美術館の中庭や、裏手にある公園にも足を運んでよいアングルを探しました。
一度会場に戻り、撮影の計画づくりです。まず、撮影場所の絞り込みと、そこでどんな写真を撮影するかを議論。撮影手法をどうするか、どんなストーリーができるか、グループそれぞれに話し合います。場所と撮影の方向性、役割分担が決まったら、いよいよ撮影スタート。
加藤さんのヘアメイクによってドラマティックに変身した平野さんにどんなポーズをとって欲しいか、どんなことを表現して欲しいのか説明し、レフ板を持つ人、カメラで撮る人が交代して試行錯誤しながらみんなで撮影に挑戦します。
撮影が終わったら、部屋に戻って「とっておきの一枚」を選びます。平野さんの身体表現が素晴らしく、どちらのグループも一枚に絞り込むのに時間がかかりましたが、なんとか選んだ写真を、北山さんが簡単に画像処理を施し、最後にみんなで鑑賞しました。
「モード写真」について解説する北山さん
プロのメイクアップで、どう変身するのかな?
撮影の様子。 まるで別世界!
撮影後に、1枚を選ぶ作業
ひと手間手を加えると仕上がりが見違えます
テキスト:木下志穂