トークセッションとワークショップがセットとなった新しい切り口のシリーズ企画

レポート「文化芸術の仕事で生きる」

レポート「文化芸術の仕事で生きる」

日 時2018年6月2日(土)11:00〜16:00 
開催地Jテラスカフェ(岡山市北区津島中1-1-1)
講 師矢萩多聞(画家、装丁家)、川埜龍三(芸術家/無職)、柏原拓史(NPO法人だっぴ 代表理事)
概 要http://o-bunren.jp/post-127-9/

2017年から開催している文化芸術交流実験室。6月に開催した第8回の様子をレポートでお届けします。

今回の会場は岡山大学内にあるJテラスカフェ。建築家ユニットSANAAの手による開放的な空間の中で参加者は濃密な時間を過ごしました。

まずは今回のゲストである、矢萩さんと川埜さんによるトークセッション。このイベントの打ち合わせで初めて出会ったというふたりはすでに意気投合。その理由はお互い、就職しないで生きているからなのでは、という話に。矢萩さんは中学校の頃に、学校の授業と自分の興味が離れていることを感じ、学校をやめ、家で創作活動。川埜さんもまた、大学まで行ったもののうまく学校生活に馴染めず、それを埋めるように創作活動に熱中していたと言います。このひとりきりでの時間から生まれた作品たちが世間の人に見られたり、褒められたりすることが何よりも嬉しいとふたりは語り、今でも文化芸術の仕事を続けている理由のひとつになっているそうです。

トークの後半では、ふたりの作風が一貫しておらず、よく変わるという共通点の話題。その理由は、ふたりとも普段の生活の中でも、その場ごとの工夫や調節を大切にしているからだと言います。日常の世界では時に足並みを揃えることが求められる。けれど、デコボコした世界を平たくするのではなく、そのデコボコに対応していくことを楽しむことが大事、とこの時間を締めくくりました。人とは違う生き方をするふたりの生き方や考え方に、参加者は深く惹きつけられていました。

ランチの前に、3人目のゲストである柏原さんが登場。代表を務めるNPO法人だっぴは、普段話さない人たちと普段話さないことをテーマに交流する場を作っています。この日、参加したみなさんにも、それぞれ自己紹介をしていただき、和やかな雰囲気で昼食の時間となりました。昼食後はだっぴの行う活動を会場で再現するワークショップ。普段話さない人と交流する、だっぴの大事にしている「新しい関係性」を創出する場になりました。

そしてさらに、矢萩さんが担当する本を作るワークショップ。「人はなぜ本を作るのか?」という矢萩さんからの問いに応えるよう、参加者のみなさんが思い思いの紙や綴じ方をし、最後の発表会では個性あふれる本たちがテーブルの上に並びました。矢萩さんも「こんなにうまくいくと思わなかった」というほどの大成功で、盛りだくさんだったこの日の実験室は幕を閉じました。

矢萩多聞さん(写真右)と川埜龍三さん(写真左)のトーク

ワークショップの説明をする柏原拓史さん

「知らない人と普段話さないことを話す」だっぴのワークショップ

「自分の本を作る」ワークショップ

 

10月以降の回の参加申し込みを受付中です。ぜひご参加ください!

文化芸術交流実験室 

テキスト:高橋大斗