レポート「地域おこし協力隊が育む岡山の文化芸術!」

レポート「地域おこし協力隊が育む岡山の文化芸術!」

日 時2019年12月1日(日)13:00〜16:00
開催地高梁市図書館 多目的室(岡山県高梁市旭町1306)
講 師藤井裕也(NPO法人山村エンタープライズ代表)
協 力ハブヒロシ(高梁市地域おこし協力隊/金ノプロペラ舎)、相澤麻有子(元笠岡市地域おこし協力隊/麦稈真田研究家)、豊島りえ(備前市地域おこし協力隊/国際コーディネーター)、西原千織(高梁市地域おこし協力隊/茶や まのび堂 店主)、甲田智之(元真庭市地域おこし協力隊/作家)
概 要http://o-bunren.jp/labo24/

JR備中高梁駅直結の高梁市図書館。高梁市の文化拠点として賑わうこの場所に、県内各地で活躍する地域おこし協力隊・元隊員を迎え、現場の事情にも詳しい藤井さんの進行でトークを行いました。

ハブさんは「郷土芸能の再生」を題材に、高梁市有漢町で途絶えていた「長蔵(ちょうぞう)音頭」の伝承について紹介。資料や伝聞、自身の経験を生かして音源を再生、CDの制作や盆踊りでの復活も叶いました。実際にハブさんが披露する音頭に合わせて参加者が手拍子をする場面も。「土地に眠る魅力を掘り起こし、地域を巻き込み楽しむことでムーブメントに繋がる。」と活動を振り返りました。

相澤さんのテーマは「100年前の仕事にあこがれて」。子どもの頃から麦わら帽子の一種「カンカン帽」に興味を持ち、笠岡市に移住後は岡山県西南部で生産が盛んだった「麦稈真田(ばっかんさなだ)」を残すための活動に携わります。伝承者への聞き書きのコツや、ワークショップ、麦ふみ等の作業についても写真を交えて紹介。よそ者フィルター(視点)を利用する、記録ではなく記憶に残す等、印象的な言葉に多くの参加者が関心を寄せていました。

続いて、豊島さんは備前市日生町で運営する「英語サロン」について紹介。豊富な海外経験や子育てを通じて国際教育への意識を高め、英語を通じて外国人と地域の人が気軽に交流できる場所づくりを目指しています。サロンではお茶や着付け講座、家庭料理など、地域で実践しやすい身近なテーマで交流を育み、地域活動の魅力につなげているのがポイントです。サービスの更なる充実や運営面など、今後の課題も分かりやすく話していただきました。

西原さんは、岡山・瀬戸内地方の独特な番茶文化に触れつつ、お茶をテーマに高梁市の地域おこし協力隊として取り組んでいる活動内容を発表。瀬戸内の茶業を担う若手茶業者による「瀬戸内茶業青年団」の設立、商品開発、番茶・和紅茶専門店「茶屋 まのび堂」の経営など、いろんな形でお茶の魅力を伝え、人と地域の輪をつなげています。自ら商品開発した「おひさま番茶」「おひさま番茶」も振る舞ってもらいました。

「漆ともの書き」の2つを軸に真庭市で活動する甲田さんは、伝統工芸の「郷原漆器」の背景に着目。漆というものを深堀りするため、漆を食べる、塗るといった体験型イベントを実施。斬新なアイデアが反響を呼びました。もの書きとしては、地域の歴史あるものの隠された背景を知ってまとめる活動も目標に。「文化の解像度を上げて細部を感じてもらう」、「文化は感情と結びつけると面白くなる」など、独自の視点が参加者の興味を惹きつけました。

最後は「岡山で文化芸術を育むために必要なものは?」というテーマでディスカッション。地域の魅力づくり、人との関わり方など、経験や考え方を共有し、文化芸術、地域活動に対する認識を深めました。

駅直結の複合施設の中にある高梁市図書館が会場

県内の地域おこし協力隊・関係者がそろいました

回答シートを使いながらのディスカッション

西原さんが自ら商品開発した「おひさま番茶」

長蔵音頭(ちょうぞうおんど)

 

文化芸術交流実験室 

テキスト:溝口仁美